秋の天皇賞には見向きもしなかった。ネヴァブションの休み明け2走目。伊藤正師はその理由を「ゆったりとした距離で走らせたい。二千でもレコードで近い時計で走っているし、対応はできる。ただ将来的なことも含めて、よりベターな方を選んだ」と話した。
東京芝二千は2月の白富士Sで1分58秒3の好タイムで優勝。不得手な距離ではない。だが、「ベストはもう少し長い距離」。日経賞勝ちの二千五百メートルがまさにそれ。また、このレースの先に見据えるジャパンC(11月25日・東京)のために「ローテーション的にもこちらがいい」と判断。目標をきっちり絞り込んだ。
天皇賞・春のレース後に、骨折が判明。幸い程度は軽かったが、今度は帰厩する段階になって馬インフルエンザによる移動規制に巻き込まれた。だから、前走のレース内容には悲観していない。「調整遅れがあったのは事実だからね。今度はあんなことはないでしょう。条件も合うから、少しでも前にいることを願っていますよ」。
24日には美浦北Cで5F69秒1-40秒0-12秒7をマークし、武蔵野Sに出走したユノナゲットと並入。さらに27日にも美浦坂路で4F53秒7、50秒1と意欲の2本追いを敢行。「馬が落ち着いてきたし、今回の方が間違いなくいい」と目を細めるのもうなずける。
舞台設定、体調面の上積みと、勝利の条件は全てそろった感。照準を定めてきたG2戦。先々はG1制覇を目標にかかげる以上、今回は負けられない戦いだ。

